グレン・マーカット展
6月から始まりますオーストラリアの建築家グレン・マーカット氏の展覧会の予告がギャラリー間のHPにUPしています。グレン・マーカット氏に直接案内していただきました7つの建築の写真が見れます。鈴野が撮影したものが使われています。シドニーから来られているトム・ヘネガン氏らと今週展覧会の打ち合わせをします。
初来日講演会
2008年6月12日(水) 18:00開場、18:30開演  会場:よみうりホール
まだ参加方法は未定ですが、チェックしてぜひ参加を。


オーストラリアの建築家、グレン・マーカット氏は、プリツカー賞をはじめ、国内外の数々の受賞歴をもつ、現代建築界を代表する巨匠のひとりです。1969年、個人事務所を設立して以来、所員や秘書を置かず、コンピュータなどにも頼らず、設計に関わる行為を全て独力でこなすという姿勢を貫いており、個人住宅を中心に、プロジェクトを含めると500件近くもの設計を手掛けています。

その作品はオーストラリアの風土を見つめ続け、環境との融合が見事に響き合ったサスティナビリティに富んだ住宅群に代表されます。エアコンなどの設備機器に頼ることなく自然の通風をもたらすプランニングや換気口の配し方、光と影・風・害虫をうまくコントロールする精確な可動式ルーバーと網戸とガラス戸の3層の開口、水不足解消のための雨樋と雨水タンク、スチール線材や木材といったリサイクル可能な部材と工法により、繰り返される増改築・・・。マーカットの建築には細部にわたり、自然環境と対峙し、その恩恵を最大限に生かす工夫がなされています。

日本で初めてマーカット氏の建築をまとめて紹介する本展は、マーカット氏と「グレン・マーカット展実行委員会」とのコラボレーションにより実現します。メンバー構成は、氏と親交の深い建築家・シドニー大学教授のトム・ヘネガン氏、ニューサウスウェールズ州立大学講師のキャサリン・ラッセン氏とマリアム・グーシェ氏、シドニー在住の建築家、勢山詔子氏による「シドニー・チーム」、トラフ建築設計事務所主宰の鈴野浩一氏による「東京チーム」。2008年6月の開催、また同時出版の作品集発行に向けて、現在、シドニー/東京間で打合せを重ねています。また、展覧会初日の6月12日には、マーカット氏初来日による講演会も開催します。

「創造するのではなく、発見すること。建築は発見を重ねることであり、それは私には大切なことです。」と語る氏の建築作品の魅力と、尊敬すべき人物像を余すことなく紹介する展覧会、講演会、そして作品集に、どうぞご期待ください。
by torafu_architects | 2008-01-15 20:36 | Torafu works
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